シロイルカ

レポートに使える参考文献の書き方・探し方(後編)

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皆さんこんにちは。

シロイルカです。

今ちょうどレポートに取り組んでいる方、お疲れ様です。

今回は、前回に引き続き、レポートに使える参考文献について考えてみたいと思います。

これからレポート課題が出そうな方も、昔大変だったなあという方も、よかったら読んでみてください。

参考文献の書き方

前編では、どのように信頼できる参考文献を探し出せばいいか、という方法をお伝えしました。

今回は、探した文献を元にレポートを書き上げたあと、するべきことについて考えてみます。

本や論文や記事を参考にして書いたレポートには、参考文献の情報を明記する必要があります。

明記されていれば、レポートを読んだ人が、

  • そのレポートはどのような文献を参考にして書かれたものなのか
  • どこまでが文献の内容で、どこからがレポートの作者の考えや実験結果なのか

などの情報を得ることができます。

そして、自分のレポートが信頼できる内容であることの証明にもなるでしょう。

書き方には決まった形式がある

明記するといっても、読んだ本のタイトルだけを書いておけばいいというわけではありません。

確かに、本のタイトルでググれば大体が出てくるとは言えるでしょう。

でも、例えば本であっても改版が行われると、内容や誤字の修正がされる場合があります。

自分がレポートに書いたものと、そのあと検索して出てくるものでは、バージョンが変わって内容が異なっているかもしれません。

自分が参考にした情報「そのもの」を正しく読者に伝えるためには、詳しく情報を書いておく必要があるんですね。

参考文献の情報として、以下の4つの要素1)が挙げられます。

  1. 著者名、編者名など
  2. 書名、雑誌名、論文タイトルなど
  3. 版(バージョン)表示、出版者、出版年、巻・号・ページなど
  4. 入手方法、入手日付など

これらの要素を順番に明記することが原則です。

文献の種類ごとの詳しい書き方1)を説明していきます。

雑誌に掲載されている論文

著者名.論文名.誌名.出版年,巻数,号数,はじめのページ-おわりのページ.

電子ジャーナルに掲載されている論文

著者名.論文名.誌名.出版年,巻数,号数,はじめのページ-おわりのページ.入手先,(入手日付).

この入手先とは、論文の掲載されているページのURLです。

入手日付はそのページを閲覧した日付です。

内容の修正があった場合、閲覧が修正前なのか後なのか明確にするために書いておきます。

単行本

著者名.署名.版表示,出版者,出版年,総ページ数.

論文集(単行本)の中の論文

著者名.‘‘論文名’’.書名.編者名.出版者,出版年,はじめのページ-おわりのページ.

ウェブサイト中の記事

著者名.‘‘ウェブページの題名’’.ウェブサイトの名称.入手先,(入手日付).

カンマ(,)とピリオド(.)、クオテーションマーク(‘‘ ’’)とカギカッコ(「」)など、微妙な違いはあるかもしれません。

後述しますが、大切なのはレポート提出先の指示に従うことと、自分のレポートの中での形式は必ず統一することです。

バンクーバースタイルとは

次に、今記述した参考文献の情報と、レポート本文を紐づけする方法についてです。

本文内のどこで文献を参考にしたのか、ということも明確にしておかなければいけません。

紐づけの形式は主に2種類あり、それが

  • バンクーバースタイル
  • ハーバードスタイル

です。

科学系の論文ではバンクーバースタイルが主流となっているようです。

バンクーバースタイルでは、レポート本文での引用箇所に上付きで番号を振ります。

そしてレポートの最後に参考文献リストを作り、引用番号順に文献情報を書く、というものです。

レポート本文「シロイルカ村で一番人気となっている1)その魚は、……」

参考文献リスト「1)ベルーガ博士.おいしい魚アンケート調査.2024」

以上は架空の例ですが、このように本文と文献を対応させることができます。

ちなみに、ここでは詳しくは書きませんが、ハーバードスタイルでは本文中の引用箇所に著者名と発行年を書き、参考文献リストには著者名を五十音順に記述します。

剽窃(ひょうせつ)に注意!

レポートを書く際に気をつけることとして、「剽窃」をしないことがあります。

剽窃とは、他人が書いたものから文章などを盗み、自分のものとして発表することです。

俗に言うパクリ、ですね。

もちろん自覚してわざとやるのも絶対ダメですが、参考文献をきちんと明記しないことで、意図せず剽窃になってしまう場合があります。

パクリと言われないためにも、必ず参考文献の情報を詳しく載せましょう。

最後に、参考文献を書くときに大切なことについてお伝えします。

レポートは、提出先の先生など、必ず読む人がいます。

レポートの読者にとって分かりやすいことを心がけましょう。

詳しい形式については、先生や、論文であれば学会などから規定や指示があることが多いです。

いろいろ説明してきましたが、やっぱり読む人の指示に従って書くのが一番間違いないです。

分からないことがあったら先生に質問してみましょう。

そして、このようなやり方は、レポートを書けば書くだけ慣れて身についてきます。

レポートが書けることも、一つのスキルです。

毎週レポートだらけで大変かもしれませんが、頑張りましょう!

参考:1) 独立行政法人 科学技術振興機構.参考文献の役割と書き方:科学技術情報流通技術基準(SIST)の活用,(参照2024-04-26).

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