*ちひろ

高専から大学編入を目指す君へ。第一志望の大学の編入試験に合格した私の体験談

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高専から大学への編入学を目指す上で、よくわからないことや悩みはたくさんあると思います。つい先日、受験シーズンの終わりを迎えた私もそうでした。

そんな編入学を目指す高専生が、私の体験談を共有することで有益な情報を得られたら嬉しいと思い、この記事を書きました。

今回は、編入対策もいよいよ佳境を迎えている高学年向けに、編入志望先の確定の仕方や推薦入試、特に面接について紹介します。
この情報を必要としている誰かに届くことを祈っています。

わたしについて

記事の本編に入る前に、まずは軽く筆者の私について紹介させてください。

現在私は高専5年生で、令和4年度入学の3年次編入試験を受験しました。具体的には、第一志望の九州大学工学部の物質科学工学科、応用化学コースを推薦で受験し、合格を頂きました。

編入先の大学や学部は学ぶ目的から選ぶのが理想的

編入を目指している学生は、志望大学について大きく2つに分かれるのではないかと思います。

一方は編入したい大学が決まっており、それを目指して勉強・対策をしている学生。
もう一方は、進路として進学したいことは決まっているがどこの大学を目指すかは決まっていない学生。

望ましいのは前者ですが、後者である学生も少なくはないのではないでしょうか。

志望先を決める理由で、当たり前ですが一番良いのは「この研究がしたい」「ここでこのような勉強がしたい」など学ぶ目的があることです。

こんな制度があるから、こんな資格が取れるから、などといった目的があるのも良いと思います。その上で入試の難易度や大学の場所を考え、受験するかしないかを決めるのが一般的です。

しかし、それだけで大学を絞ることも、やりたい研究分野を決めるのも難しいと感じる人は多いと思います。そのため、ここに大学を調べる・決める“ヒント”を置いておきます。

ちなみに私の場合は、受験に必要な数学や英語よりも学校の成績や席次に自信があったので、推薦で受験したい気持ちがありました。

また、有機ELに関する研究に興味があり、その2つを頭に大学を探しました。
九州大学には推薦入試があって、私自身推薦の資格を満たしており、尚且つ有機ELの研究をしている先生もいらっしゃったので受験を決めました。

入試方法から選ぶ

編入試験の方法にはいくつか種類があり、推薦入試がある大学と学力入試しかない大学では入試難易度が変わってきます。

面接があるか、小論文があるか、学力試験のみか、高専での成績が加味されるのか。その中で、自分の得意分野を生かせる入試方法を選ぶのはひとつの手です。

学力入試でも何の科目があるかによって変わってくると思います。数学や英語、物理、化学の4教科が満遍なく出ることもあれば、専門科目だけの場合もあるので、自分の得意科目などと相談してみてください!

推薦の場合

推薦入試がある大学が第一志望の場合、推薦資格を満たせそうならば推薦入試で受験した方が確実であることが良いのでおすすめです。

推薦で合格できなくても、学力入試でもう一度受験することもできます。

しかし、推薦資格をよく確認する必要があります。単に成績優秀者と書かれている場合もありますが、席次がクラスの上位何パーセントかなどの資格が定められている場合もあり、それを満たしていない場合はそもそも受験することができません。

自分に資格があるか、または資格を満たせそうな可能性があるか、しっかり確認してみてください。

ちなみに私が受験した九州大学工学部の推薦資格は席次上位5%でした。5%はだいたい1位か2位です。なかなかに厳しいような気もしますが、逆に言えば受験勉強が苦手でも普段の試験勉強が得意なら受験できるということになります(私はそれがめちゃめちゃ有難かったです)。

TOEICスコアがあれば有利

編入試験では、TOEICのスコアがしばしば使われます。

例えば、推薦入試の際にスコアの提出が義務付けられていたり、学力入試の英語科目がTOEICのスコアに換算されるシステムだったり。
換算というのは、スコアいくつで何点分と定められている代わりに、当日は英語の試験を受けなくても良いというものです。

TOEICは低学年のうちから対策して先にスコアを取っておくことができるのでアドバンテージになります。

TOEICのスコアに自信があれば、それを使える受験システムの大学を選ぶのはひとつのポイントです。

ちなみに、TOEICの勉強法は以前紹介させていただきました。ぜひこちらから見てみてください!(宣伝)

TOEIC385点だった高専生が1年で725点までスコアアップした勉強法【導入編】

私の受験対策(面接)について

さて、ここまで大学の選び方・決め方について書いてきましたが、いかかでしょうか?細かい部分はどの大学かによって違うので、いろんな大学の募集要項やHPを見てみてください。

手あたり次第にあさっていたら、意外と自分の興味が引ける大学が見つかったりしますよ!

ここからは受験まで残り1か月を切った私の受験対策について紹介します。

まず、私が受験した九州大学工学部の推薦入試は面接のみでした。そのため、最後の1か月は面接対策をひたすらに行いました。

まず、過去に聞かれたことのある質問を探し、その質問全てに対して自分なら何と答えるかを書きだしました。

その添削を先生や先輩にお願いし、その後原稿を暗記して面接練習をしました。面接練習は3人の先生方にお願いし、この一連の流れを1か月で行い受験当日を迎えました。

実際に聞かれた質問と、それに対する私の答え方やちょっとしたアドバイスを書きます。

志望動機は「なぜその大学なのか」を明確に

これはどの大学でも必ず聞かれます。私は入りたい研究室、やりたい研究があったので素直にそう答えました。

志望動機の原稿を作る際に気を付けたことは、様々な大学がある中でなぜその大学を志望したのかを明確にすることです。

研究をしたいからと言っても、大まかにその研究をしている大学は複数ある場合が多いです。その研究をしている大学の中でもなぜそこを選んだのか、具体化することが大切です。

その研究室のホームページなどを読み込んで、中でもこの研究・技術に強く惹かれ私も学びたいと感じた、と言えるといいのではないかと思います。

分からないなら正直に伝える

(志望動機より)興味がある研究分野について
私が入りたいと言った研究室の先生が面接官としていらっしゃったせいか、その研究についていくつか聞かれました。例えば、その研究の良い点、難しい点などです。

興味があると言ったからにはある程度の知識があることが望まれるので、このあたりは少し勉強しておく必要があります。また、もしわからないことがあったとしたら素直にわからないと答えましょう。

研究者はわかっていないことをわかっているかのように話すことをかなり嫌うので、潔さも大切です。

卒研内容

高専の5年生は必ず卒業研究をすることになっていますが、この内容についてもほとんどの割合で聞かれます。

「研究背景」「解決すべき点」「大まかな内容」「目標点」などを話すことができれば良いと思います。

私は卒研室の先生に原稿の添削や助言をお願いし、完全に暗記して挑みました。これに関しても質問が飛んでくる可能性があるので、しっかり理解しておく必要があります。

自己PR

これもよく聞かれます。自分の強みと、それを活かせた体験談を交えて話しました。

初めはこういう状態だったが、自分がこうしたことでこういう状態にすることができました、という話し方ができれば自分の強みをアピールできると思います。

高専生活で頑張ったこと

勉強以外で頑張ったこと、という聞かれ方をされる場合もあるので、私はどちらでも良いように部活動でのことを準備していました。

これも自己PRと同じように最初の状態、自分がどのように頑張ったか、それによってどのような変化が生まれ結果的にどうなったかを話せるといいと思います。

これ以外にも細かくいくつか聞かれましたが、なかなか聞かれなそうだなと思ったので割愛します(私が北海道から九州の大学を受験したので、その点でいろいろ聞かれました)。

他の方もいろいろな場所で聞かれた質問などを載せていたりするので、探してみてください。

最後に

今回は志望大学の決め方、受験の面接について書かせていただきました。いかがでしたでしょうか。

他にもまだ共有できる知識、経験があれば記事にしていきたいなと思っています。

これを読んで参考にしてくれた皆さんが、大学編入を目指して頑張ろうとしている皆さんが合格できるよう、祈っています。頑張ってください!

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函館高専
*ちひろ

初めまして。函館高専で白衣を着て化学と格闘する日々を送っている女子学生です。
真面目な高専生活を送りたい、で突っ走って生きています。
勉強、試験、課題、実習、受験。。。
高専生のタメになる記事を書きたいと思っているのですが……(実態は?)

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