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「吹奏楽の金管楽器で、皆どんな楽器を知っている?」
皆これから記事を読む前に考えてみて欲しい。
考えた?
じゃあ1つ1つ確認していこう。
まず、金管楽器の花形!キングオブメロディのトランペット。
次に、視覚効果大抜群!めちゃめちゃ動く(時々吹っ飛ぶ)トロンボーン。
その次、ベルアップは壮観!世界一難しい楽器のフレンチホルン。
その次、某アニメの主役!ソロはお任せのユーフォニアム。
ここまで私が主導で挙げていったが、上げ忘れている物は思い浮かばないだろうか。思い浮かばない?そうか…
チューバである。
そう、チューバである。
私が愛して止まない、チューバである。
先程の問いかけで思い浮かんだ人は素晴らしい。同業者かは分からないが良い酒が飲めそうだ(お酒は20歳になってから!)。
とまあこの楽器、一般人に言うと首をかしげられて、吹奏楽関係者以外には「右側にいるでっかい奴!」「右側のグルグルしてる奴!」などと言ってようやく通じる人が出てくる位マイナーなものなのである(偏見)。
しかし、皆が注目しないから知られていないだけで、この楽器には多くの魅力があふれているのだ。今回はそれを4つ紹介しよう。
チューバの魅力
①競合相手が少ない?!
不人気故に まず、やっていて良かった事を紹介しよう。チューバという楽器はマイナーであり、新入部員に憧れられる楽器とは程遠いのである。だが裏を返すと、未経験者同士での競合相手が他よりも少ないので、レギュラーメンバーになれる可能性が高まるのである。というより私の経験上、未経験者がチューバになる時は先輩から誘導されて決められていて、わざわざチューバ目当てで入ってくる人はいないか、いても少数派である。(部活に入った時にチューバをやりたいと言う人は高確率で経験者であり、その場合は大きな競合相手になるので諦めて切磋琢磨し合おう)
②チューバは主旋律を支える
表には出ないけど 「そうは言ってもメロディ無いんだったらやりたくないよ!何やってるかわかんないよ!」チューバの残念なところとして主旋律が無いと言われるが、勿論何もしていないわけではなく、裏で主旋律を支えている。その動きも表打ちと裏メロが多く、自分が曲の中でどんな動きをして、どんな役割があるのかが分かりやすく、かつ主旋律と同じ動きをしているのでやりがいがある。余談だが、チューバは会場において音だけでなく”振動”、言わば空気を作り出し、届けている。本気を出せば環境を一瞬にしてぶち壊すことも出来れば、その逆も出来る。知り合いのチューバ吹きで“如何に他のパートを上手いと錯覚されられるか”という事を極めた人がいたが、その人の伴奏に合わせて主旋律を吹いた人は一瞬にして上手くなってしまった。私もあのようになりたいものである。
③ユーフォが先か、チューバが先か…
ところで、よくチューバの説明に、「でっかいユーフォニアム!」と言われることがあるが、あれは一介のチューバ奏者からしてみれば誠に遺憾である。
歴史をさかのぼるとチューバの方が先である。
繰り返す。
チューバの方が先である。(しかも誕生日が判明している)
現在のユーフォニウムは、ヨハン・ゴットフリート・モーリツという人が1838年に作った楽器を元に、フェルディナント・ゾンマーが自分専用のソロ楽器として作られた所から始まる(個人的にすげえ羨ましい)。
だが、モーリツは3年前の1835年9月12日に現在でバスチューバと呼ばれる物の特許を出願しており、数年の違いではあるがチューバの方が先である。また、モーリツが1838年に作った楽器の名前は『テナーチューバ』となっていることからも、ユーフォニウムは「ちっこいチューバ」であることは明白である。
(残念ながら一番楽な説明ではあるのだが…)
④君の楽器は輝いているか
最後に、何よりも会場のスポットライトに照らされているチューバは光の乱反射でどの楽器よりも綺麗。写真を持っていない(いつもチューバを持っているから撮れない)からこの良さを伝えることが出来ないが、ステージ間近の席を取る機械があれば、明るく照らされた右側をみて欲しい。輪郭が認識できないほど輝いているだろう。
ここまでチューバに対する愛を語ってきたが、皆に伝わってくれただろうか。
分かった人は、お近くの吹奏楽部にチューバを吹きに行こう。
分からない人は、この記事の上まで戻り、最後まで見よう。
それでは皆様、良いチューバlifeを!