*ちひろ

可愛い化学構造式を書いていたら暗記力が上がった話【定期試験対策】

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この記事のタイトルを見て、何言ってんだこいつ、と思った皆さん。

多分それが当たり前です。

むしろ理解できる人はいないんじゃないでしょうか。

今回はこのタイトルに沿って、私の定期試験の勉強法を紹介したいと思います。

と言いつつ、化学構造式の可愛さを語りたいのが私の中でメインだったりします(小声)。

しっかり試験対策の話もしますので、試験勉強を頑張りたい皆さん、化学が好きな皆さん、ぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです。

暗記をはじめたきっかけ

化学構造式の魅力

ここからは一旦、私の化学構造式愛が暴走します。

後半まで飛ばしても何の支障もありません。

私は物質環境工学科という学科に所属している5年生で、普段は主に化学を学んでいます。

化学を学ぶ上で一番目にするのが、化学構造式です。

試験勉強の話をする前に、まずその魅力を叫ばせてください。

世の中の物質は全て、様々な元素が結合することで存在しています。

その繋がりを図に書き表したものが化学構造式になります。

例えば、身近にある二酸化炭素やエタノールなどを分子式及び示性式で表すとCO₂、C₂H₅OHとなりますが、これを構造式で書くと以下のようになります。

もう少し複雑な物質で言うと、ブドウ糖(グルコース)やPET(ポリエチレンテレフタラート)ならこんな感じ。

太い線は、その部分が手前側にあることを表しています。

また、構造式では炭素(C)はアルファベットを書かずに角や末端で表し、水素(H)は省略するという書き方があり、ブドウ糖とPETはその表記法で書かれています。

化学構造式はその物質がどのような性質を持っているのか、どのような反応を起こしやすいのかなどを知るために重要なものです。

構造式が可愛い!から始まった

で、なぜこの化学構造式が可愛いと思うのか、という話です。

皆さん、こちらの構造式を見てください。

ベンゼンと呼ばれる非常に安定した物質で、有機化学を習う上で欠かせない構造です。

これ、よく見てください。

向きを変えてみましょうか。

可愛い。可愛くないですか?可愛い顔に見えませんか???

なんとも言えない細いたれ目がこちらを覗いています。

ただの炭素と水素が6つずつ繋がった物質を現わしているだけなのに、こんなにも可愛い。

このベンゼンには、仲間がたくさんいます。

全部可愛い。

いろんな飾りを持ったり双子になったり、とにかく可愛い。

表情が可愛い。

私の一番お気に入りは、左下の安息香酸です。

まず名前から可愛い、カルボキシ基(-COOH)もデザインが可愛い、もう全部可愛い。

可愛いですよね(圧)。

ベンゼン環を持っていなくても、可愛い構造式はたくさんあります。

例えば、マレイン酸という物質から脱水することでできる無水マレイン酸。

腕伸ばしてる、可愛い。

それから、ペンギノン。

これはもう、構造式がペンギンに似ていることから名付けられています。可愛くない訳がない。

このように、化学構造式って本当に可愛くて、見てて飽きないものがたくさんあります。

定期試験は暗記力が鍵

定期試験で高得点を狙うなら暗記も1つの手

これらの化学構造式が、どうして暗記力に繋がるのか。

それは、高専の定期試験は暗記力でゴリ押しできることにあります。

編入学試験やTOEIC、各種資格試験と違い、定期試験は数か月間に習った範囲しか出題されません。

複数の教科があるとしても、かなり試験範囲が絞られています。

そのため、最悪理解するべき理論をわかっていなくても、全て暗記してしまえば問題を解けるということになります。

私の学校・学科の試験が暗記で解きやすいだけかもしれませんが、私は今までの試験をほとんど丸暗記で解いてきました。

数学も、この形の問題ならこの公式を使ってこういう展開をする、というように丸暗記、英語も試験範囲の問題集に乗っている長文を全暗記したりしていました。

もちろん、これはあくまで定期試験で高得点を取ることのみに生きる対策です。

試験後すぐ忘れてしまいますし、生きた知識にはならないので定期試験の範囲を編入などに生かそうと思っている人にはあまりおすすめしません!

私はとにかく書いて暗記することに

私が暗記力でゴリ押しする試験対策方法に手を出したきっかけは、αアミノ酸と有機化合物の構造式を暗記する必要がある事態にぶつかったからです。

αアミノ酸とは、体内でタンパク質を合成する元となるアミノ酸のことで、20種類存在します。

構造としては簡単なものからやや複雑なものまであり、全て間違えずに覚えようとするとかなり大変です。

また、同じタイミングの別の教科で、先ほど示したような有機化合物を覚える必要がありました(当時は有機化学を習い始めで法則性も何もかも初見で、丸暗記するしかない状況でした……)。

そこで、とにかく書いて強行突破で覚えることにしました。

(ちなみにアミノ酸もめちゃくちゃ可愛いです。私は特にヒスチジンが好きです。当時からめちゃめちゃ好きで、複雑な構造なのに秒で覚えた)

結局この方法で、一応試験のときには全て書けるようには達したのですが……。

本題はここからで、この試験期間を乗り越えたあと、各段に“何かを暗記する”スピードが速くなったように感じました。

英単語の小テストだったり、次の定期試験だったり……。

その後の試験でも私は丸暗記する戦法で解いていたのですが、本当にだんだんと暗記するスピードが上がっていったんです。

暗記力はやればやるほど上がる

実際、鍛えれば鍛えるほど暗記力が上がっていくというのは私だけじゃないようでした。

「東大王」という番組で活躍されていた、東大卒の鈴木光さんも、自身の著書で

「ものを覚える能力は練習によってどんどん鍛えることができるのです。覚える練習をコツコツ続けていくうちに、1カ月後にはびっくりするほど早く正確にできるようになっていきます。」

と話しています。

私の場合はそれに気づくきっかけが構造式を書きまくったあの時だったのであって、最初から気付いている人もいれば自分から気付く人もいると思います。

苦手でも続けていればきっと伸びる

私がこの記事を通して伝えたいことは、書きまくる暗記法が良いということではありません。

暗記法は人それぞれで、たまたま私には書くという方法が合っていました。

暗記の方法ではなく、無理やり暗記しゴリ押すことで定期試験の点数は伸ばすことができるし、それを続けることで暗記する力がついてくるということを伝えたいです。

「よくそんなにたくさん覚えられるよね」「自分にはそんなに暗記することはできない」という言葉をよく聞きます。

でもそれは、私の中では間違いだと思っています。

始めは暗記が苦手でも、成長速度は人それぞれですが続けていればいつかはできるようになると信じているし、私自身も試験のためにたくさんのものを暗記したその量にある程度自信を持っているからです。

まとめ

“楽しい”から鍛える暗記力

定期試験の目的を、ただ点を取ることに置くなら、理論などを理解する時間を省けるという意味で丸暗記は一番効率が良い手法だと思います(完全に私の持論です)。

しかし、ただ暗記することってなかなかやる気が出ないのではないかなあと思います。

そこで最初の構造式の話に戻ります。

私の場合、化学構造式がめちゃくちゃ可愛い!と思い楽しく暗記できたところから暗記力のトレーニングが始まったのですが、同じように少しでもこれって楽しい!思うものがあれば勉強しやすいのではないかと思います。

勉強に楽しいものなんてないよ、という人もいるんじゃないかなとも思います。

でも、試験勉強をどうしてもやらなければいけないなら、どうにかして楽しいと思うものを見つけてみるのも良いんじゃないでしょうか。

ためしに、この記事の構造式を眺めてみてください。だんだん可愛く見えて、書くのが楽しそうな感じがしてきませんか?

参考:東洋経済ONLINEより「鈴木光 著 夢を叶える勉強法」
https://toyokeizai.net/articles/-/447474 

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函館高専
*ちひろ

初めまして。函館高専で白衣を着て化学と格闘する日々を送っている女子学生です。
真面目な高専生活を送りたい、で突っ走って生きています。
勉強、試験、課題、実習、受験。。。
高専生のタメになる記事を書きたいと思っているのですが……(実態は?)

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