シロイルカ

レポートに使える参考文献の書き方・探し方(前編)

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皆さんこんにちは。

シロイルカです。

突然ですが、レポート大変ですか?

私の学科はとにかく実験レポートがたくさんあって辛いところで、毎週のように出るレポートにずっと泣かされっぱなしでした。

そこで今回は、レポートに必要な「参考文献」というものの探し方、それをレポートに書くときの注意点などについて前編・後編に分けてまとめてみたいと思います。

今回は前編として、「参考文献の探し方」について考えてみます。

参考文献の何が大事?

まず、参考文献とは一体なんなのか。

レポート、論文を書くとき、自分の力だけで全て書ききることができる人は少ないでしょう。

誰かの書いた分かりやすい説明を見たり、誰かの思いついた画期的な方法を参考にしたりしながら、レポートを書いていきます。

参考文献とは、そういう「参考にした文献(本、記事)」のことです(そのまんまですね)。

参考文献の探し方

レポートを書く前に、もしくは書いている途中に、私たちは参考文献を探します。

「でも、まず何から探したらいいのか分からない……。」

「どんなものを参考文献として読んだらいいの?」

そういう疑問が出てくると思います。

そんな人のために、「いい参考文献の探し方」についてお伝えします。

ただこちらは私が学生生活の中で培った自己流の考え方である!ということだけはご承知おきください。

信頼できる文献とは?

参考にするといっても、何でもかんでも参考文献にできる、というわけではありません。

特にきちんとしたレポート、論文に用いる参考文献の場合は、「信頼できる文献」であることが必要です。

なぜなら、参考にした文献の一部がもしでたらめだった場合、せっかく書いたレポート自体もでたらめ、信用できない……ということになるからです。

レポートを提出したあとに、そのレポートを読んだ人がレポートの内容を信じることができるように、参考にする文献も信頼できるものであるべきなのです。

「信頼できる文献」とは、ズバリ、「本、論文、政府などの公式HPや統計資料」です。

え、それだけ?と思った人、そうなんです。それだけです。

当たり前だろ、と思った人は、もしかしたらまだレポートに参考文献を書いたことがない人かもしれません。

もしくはとてもしっかりした人!

普通何かを調べようと思ったら、Googleとか、検索エンジンを使ってみますよね?

例えば「参考文献とは」と調べてみたら、たくさんの記事、サイトがヒットするはずです。

一番上には大体ウィキペディアなどが来るのではないでしょうか。

実は、これらのほとんどがあまり信頼できない、参考文献としては好ましくない文献なのです。

理由は簡単、例えばウィキペディアは誰でも編集できるものなので、情報が間違っている可能性が高いからです。

実際専門家が見ると全然違うことがまことしやかに書かれていたりするそうです。

個人のブログなどであっても同じことが言えます。

では逆に、本や論文がそこまで信頼できるのはなぜでしょうか?

もしかしたら本に書いてあることが全くの間違いかもしれないじゃないか、と思うかもしれません。

ネット記事と本の信頼度の違いとは、「どれだけ多くチェックされたか?」という違いです。

本は出版されるまでに多くの人の手に渡り、校閲を受けます。

論文も同じです。

論文は、学術雑誌などに発表されるまでに、論文を書いた研究者と同じ分野の研究者たちによって査読と呼ばれるチェックを受けます。

時折、本や論文に書かれた内容が間違っていたことが発覚することもありますが、インターネットでたくさん読める記事などに比べればずっと間違いが少なく、また多くの人に読まれているものなので、根拠としても堅いものになります。

ちなみに、この記事も掲載前にしっかりチェックを受けますが(もちろん!)、それでも私がとんでもない勘違いをしている可能性は否定できないので、皆さんはこれを参考文献として表記することは好ましくないことだと思っておいてください(笑)

まずはWeb検索する

そうは言っても、最初から本や論文を調べるのは大変だと思います。

特にレポートを書きながら疑問が出てきたときは、どの文献を選べば分かりやすく書いてあるのか分からなくて悩んでしまいますよね。

そんなときは、とりあえずまずWeb検索してみましょう。

このときはウィキペディアを読んでも大丈夫です。

ウィキペディアはざっくりした概要を理解するのに役立つことが多いです。

また、Web検索してみると、過去に同じような課題に悩んできた先輩たちの苦労の跡がけっこう出てきます。

私の場合Yahoo!知恵袋に全く同じ実験について質問をしている人がいた、なんてこともありました(絶対うちの学科の先輩じゃん)。

こんなふうに分かりやすく書いてあるところを見つけたら……、その結果をそのままレポートに書いてはいけません。

そこに出てきたキーワードをまた抜き出して検索してみたり、紹介されている学術論文、本などがあったらそれを調べてみましょう。

そうすれば、だんだん信頼できる文献の情報に近づいていくことができます。

簡単なものから信頼できるものへ

これは信頼できそうだぞ、というものの情報に出会えたら、そこを深堀りして、今度は本や論文を探していきます。

このときにもインターネットが活用できます。

例えば、本を探すときには、「蔵書検索」が使えます。

レポートに使う本を毎回買えるのはよほどのお金持ちくらいだと思うので、こういうときには図書館を使いましょう。

本棚から直接探すのもいいですが、奥の閉架にしまわれている本も多いので最初から検索してしまった方が早いです。

学校図書館に行けば、おそらく蔵書検索用のPCが置いてあると思います。

学校図書館なら、自分の専門分野の本もかなり豊富にあるのではないでしょうか。

蔵書検索用のページでキーワード検索をしてみましょう。

もしくは、地元の図書館を利用します。

どこの図書館にどんな本があるかは、インターネットから横断検索ができます。

よほど新しい本でない限り、予約や取り寄せをすることで大体手に入ると思います。

国立国会図書館サーチ(こちらは全国の図書館を探せますが、県立図書館レベルまでしか出てこないようです。コピーなどを送ってもらうこともできますが、お金がかかります……)

図書館の詳しい使い方については、別の記事でもご紹介します。

論文を探すこともインターネットでできます。

論文はデータベース化されていますが、ときにはWeb検索しただけの段階で出てくることもあります。

論文検索をするための便利なサイトを3つほどご紹介しておきましょう。

J-STAGE

こちらは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が運営している論文検索サイトです。

特色としては、「日本から発表される国内の科学技術情報を公開している」「ほとんどの記事を無料で閲覧できる」などが挙げられます。

私もよく使用していました。

CiNii(NII学術情報ナビゲータ[サイニィ])

こちらは国立情報学研究所の論文データベースです。

論文だけでなく大学図書館の図書・雑誌などを検索することもできます。

Google Scholar(グーグルスカラー)

こちらはGoogleが提供している論文検索サービスです。

Google検索と同じように使えますし(対象言語を絞ることも!)、普通に学術系の用語をGoogle検索しているときでもたまに出てくることがあります。

ダウンロードや閲覧ができるものも多いので便利です。

さて、こんなふうにして信頼できそうな文献を見つけたら、とりあえず読んでみましょう。

もしかしたら一気に難しくなるかもしれません。

理解できないと思ったら、またWeb検索に戻ってみるのも手です。

自分が得ている情報が正しいのか、しっかり確かめながらレポートに取り組むことが大切だと思います。

注意すべきこと

さて、素敵な参考文献にたどり着くための方法を紹介してきましたが、ここでいくつか注意です。

まず一つ目。「参考文献は正確に書く」ということです。

これは後編の「参考文献の書き方」でも詳しく書きますが、例えばWeb検索して簡単な記事を見つけ、そのあと詳しい内容の本を見つけて読んだとします。

レポートを書くときに参考にしたのが本だけであれば、レポートには本の書名だけ書けばいいかもしれません。

しかし、結局本が難しかったので簡単な記事の方から引用などをした場合には、記事のURLもレポートに間違いなく書く必要があります。

二つ目。「レポートは早めにやる」ことです。

ここまで紹介した作業をやろうとすると、確実に時間がかかります。

レポート提出期限が明朝なのに夕方からレポートを始めたら、図書館には行けませんよね。

そうすると、結局インターネットでまかなえる分の参考文献しか読めないことになります。

というか、徹夜しても参考文献を読んでいる暇はないと思います(実体験……)。

なるべくレポートは早めに手をつけましょう。

どうしても困ったら、できるだけ論文データベースにアクセスするようにしましょう。

後編では、参考文献をレポートに表記するための方法について詳しくお伝えします。

最後に、その一例をちょっぴりお見せしておきます↓
参考:小川仁志,『5日で学べて一生使える!レポート・論文の教科書』,筑摩書房,2018.

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