こんにちは、期末の成績が少し怪しかったけどなんとか進級できた塩辛です。
今回は、そんな筆者が4年生のときに受けた授業について紹介します。
目次
創造設計
筆者が受けたのは「創造設計」という授業。
この授業では、6人ほどで1つの班となり、1年間かけて班ごとに1つの製品を開発します。
今回のテーマは”高専生活を楽しくする何かを開発せよ!”。
高専生活を楽しくする、という抽象的なお題に、どの班もかなり苦戦していました。
班ごとに全然違う製品が完成するので、見ていてとても面白かったです。
開発スケジュール
次に、簡単な開発スケジュールを紹介します。
創造設計の授業は、大まかに構想、複数回にわたるアイデアのレビュー、設計、開発、成果発表会の順で行われます。各月ごとの作業内容を以下にまとめます。
各内容について簡単に説明します。
– アイデア構想
テーマ発表をされてから、各班でどのような製品を作るか構想します。
この時点では細かく製品の仕様を考えず、キーワードや方向性のみを決定します。
– コンセプト発表会
考えたキーワードなどをまとめ、発表します。この時点で、多少の製品の方向性を発表します。
– 企画レビュー
各班の製品の詳細を教員に評価してもらいます。製品のイメージ図なども提出します。
– デザインレビュー
企画レビュー時よりも詳細な仕様を教員にレビューしてもらいます。チェックが通った班から順に設計へと進みます。
– 設計・開発
字面のとおりです。各班ごとに製品の設計、開発をメンバーで分担して行います。
– 中間発表会
開発の進捗報告会です。製品のプロトタイプを紹介するイメージです。
– 開発・最終調整
残りの開発や最終発表会の準備等をします。
最終発表会で上映する製品紹介の動画撮影等もこの期間に行います。
~~設計で欲張った班は発表会の前日まで製品開発に終われていたりもします。~~
– 最終成果発表会
最終的に完成した製品を班ごとに発表します。
基本的にはクラス内での発表なので、わりとふざけたような発表もあります。
製品例
せっかくなので、筆者の班の製品を紹介します。
あくまで創造設計の紹介なので、製品についての紹介よりも開発手順などに重点をおいて書こうと思います。
筆者の班では、遠隔授業を楽しくするロボットを開発しました!
名前は「高専太郎」。
ネーミングのわりにかわいらしいフォルムになりました。
高専太郎は、音声通信はもちろん、360°回転カメラ、挙手、じゃんけん、表情変化もこなしてくれる優れものです。
コンセプトは「対面と遠隔のいいとこ取り授業」!
キーワードは「表情とリンク」、「臨場感」、「遠隔対面授業」!
各ワードについて、簡単に説明します。
対面と遠隔のいいとこ取り授業
対面授業の”みんなの反応が見えるところ”と遠隔授業の”周囲を気にせず、登校の手間をかけずに気楽に参加できるところ”をいいとこどりし、自宅でも教室にいるように。
また、教室にいる学生や教員からも、その学生が登校しているときと同じような感覚で授業できるように、という思いで開発しました。
表情とリンク
授業を受けている際の表情を読み取り、対応した表情をロボットのモニターに表示します。
2Dモデルのような表情変化ではなく、規定の表情のみですが、代わりに通信データを削減することに成功しました。
臨場感
遠隔授業を受ける学生にとっても教室で授業を受けている学生にとっても”まるで教室にいるような感覚”を得られるような製品です。
遠隔対面授業
”対面と遠隔のいいとこ取り授業”というコンセプトのもとで作成したキーワードです。
大体上で説明したとおりです。
開発事例
実は筆者、諸事情で解散した班から新しく入ってきたのでアイデアの構想段階をほとんど知りません。
なので、設計の段階からお話しようと思います。
1. 設計
大体の要件が決まったら、設計をします。私たちはハードウェアも作ったので、回路図設計等をします。同時並行で、ソフトウェアの開発も進めていきます(筆者はソフトウェアに関わらなかったのであまり詳しく書けません)。
2. 要件定義
ハードウェアの設計と同時に、使用する機材の選定をします。機材と機材の使い方を決め、ソフトウェア班とハードウェア班で共有します。
3. デザイン
使用する機材を鑑みて、ハードウェアデザインとUIデザインを進めます。
ハードウェアについて、今回は、SolidWORKSを用いて図面の作成なんかもしました。
また、使用する表情の作画も同時にします。
4. 製造
設計した図面をもとに、製品を加工し、組み立てます。
木製の製品を作ったので、レーザー加工機でワークの切り出しをしました。
5. 組み立て
切り出したワークを組み立て、購入した機材の組付けをします。
ショートしたりオーバーヒートしたりしないよう、通気性や金属等に気を付けて配置していきます。
6. 仕上げ
最終的なソフトウェアの書き込みをします。
一通り動作することを確認……したかったのですが、カメラの読み込みがされず、前々日くらいまで走り回っていました。
最終的にはぶった切ったUSBの信号線にノイズが乗っていることが原因だったので、アルミホイルを巻いてなんとかしました。
アルミホイルは人類の味方。
大体どの班も同じような工程だったと思います。~~うちは時間がかかりすぎましたが……~~
弊学全学科の中でもなかなかに稀な授業ですが、他の学校ではどうでしょう。
同じような授業がある学校は少ないような気もします。
高専でなければ尚のこと。雰囲気だけでも感じ取っていただければと思います。
では、今回はこの辺で。また次の記事でお会いしましょう。